今回はちょっといつもと違う感じの記事で、
水やりについて書きたいと思います。

~前置き~
園芸やり始めの方はなぜか植物がうまく育たず、その理由もよくわからない、みたいなことってよくあると思います。私も最初そうでした。
その原因ってだいたい不適切な水やりなんですよね。
逆に植物って結構強くて、水やりさえ適切に行えばその他の条件が多少悪くても大概は順調に育つというのが私見です。

そこで今回は園芸歴6~7年?(適当)の私が経験的にこうやれば上手くいくという、水やりのポイントを紹介したいと思います。

基本
いろんなところで植物は「乾く→湿る」を繰り返すと良いという説明があります。
常に湿っていると根が呼吸できなくて根腐れを起こしてしまうのです。
また、植物は土が乾くと水分を求めて根を遠くに伸ばしていくという性質があるらしいです。
この性質を利用することによって比較的強靭な植物に育てることができるというわけです。

「水をやるときは鉢の下から流れるくらい」というのは簡単なことですよね。
一度にジャブジャブやればいいだけですから。一度に水を大量に与えても害はありません。土は一定量しか水を保持することができないので余分な水は流れていってしまうからです。
問題は頻度なんです。
じゃあ水やりのタイミング、つまり「乾いた」というのは具体的にどうやって知るのかという疑問が出てきます。
そこのところについて私流のやり方を紹介したいと思います。

乾燥チェックポイント①「土の表面の色」
これは一番簡単な方法です。多くの方がやっていると思います。
左の画像は土が乾いた状態、右が湿った状態です。
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色が全然違うのでこれはひと目で分かると思います。
土の表面全体が左の画像の用に白っぽくなったら水を与えていいでしょう。
これを守るだけでも十分に根を張った植物は順調に生育すると思います。

乾燥チェックポイント②「表面の土をどけた土の色」
私見なのですが①の方法では、まだ根の張りが十分でない株にとって乾燥が十分ではない場合があります。
表面は乾いて見えても、指で少し土をどかしてやると中は黒っぽい湿った状態の土だということがあります。
生育ステージが初期の小さい植物はこれでも全然萎れることはありません。
積極的に根を伸ばしてやるにはなるべく乾燥させた方がいいので、小さい苗の場合私はこの状態ではまだ水やりをしません。
植木鉢というのは基本的に下部の方が湿っているので上部が乾燥していても下部にまだ植物が利用できる水分が残っている場合があるのです。

左の画像は表面が白いので一見乾燥して見えるのですが、右の画像のように表面の土をどかすと内部は黒っぽい土になっています。
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この状態ならまだ水を与える必要はないと私は考えています(植えて間もない苗の場合)。

乾燥チェックポイント③「植木鉢の側面の状態を確認する」
これは不織布鉢、陶器鉢で使えるポイントです。プラスチック鉢ではわかりません(スリット鉢ならばスリット周辺の湿り具合を確認するというのは有効です)。
不織布鉢、陶器鉢は中の土が水分を含んでいると鉢の側面、下の方も湿っています。これは触ればすぐわかります。
この状態なら水を与えなくてもまだ大丈夫だと判断できます(夏以外は)。

~補足~
上記の乾燥チェックポイントは夏の暑い時期以外を想定しています。
7月~9月の気温が高いときはあまり深く考えずに毎朝、最も暑い時にはさらに夕方にも水をあげた方が良いでしょう。うかつに様子見しているとあっという間に萎れてしまったなんてことになりかねません。

また、ポイント②でも触れましたが、水の必要量は植物の生育ステージによってかなり変化します。
例えばこの生育ステージの異なる二つのボイセンベリーの画像を見てください。

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左は3年生でかなり葉が茂っていて根張りも十分です。
対して右は冬に取り木したばかりの葉が少なく、あまり根の張っていない株です。
同じボイセンベリーですが両者で水やりの頻度はかなり異なります。
例えば4月なら左は2日に一回、右は5日に一回程度です。

~最後に~
気温、日照、天気、根張り、葉の量、鉢の種類、植物の種類・・・・・・。理想を言えばこれらを全て考慮して水やりをする必要があるのです。
これが園芸で水やりが一番難しいと言われる理由です。

しかし、これはあくまでも理想であり、現実的には今回紹介したようなチェックポイント、つまり目に見えるサインを軸に水やりをしていくことになります。
極端な話、この季節は何日に一回と決めてしまって機械的にそれを守っていくというやり方でも最初は良いと思います。
それで仮に萎れてしまったら頻度を増やす。逆に根腐れを起こしてしまったら減らす。こんな感じで自分なりの水やりの法則を築いていきましょう。


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