_c_choju45_0033_s512_choju45_0033_1
皆さんは果樹の苗をどこから手に入れるでしょうか?
一般の方にとって簡単なのはやはりホームセンターの苗木売り場で購入することでしょう。
あとは通信販売ですね。
ネットで苗木販売をしているサイトはたくさんあります。
専門店だけでなくAmazonや楽天でも買えますね。

今回私がお話したいのは、
購入先によって苗木の形態が異なり、それに伴い植え付け方も異なるということです。

具体的に言うと
ホームセンター、花ひろば、タキイ、大関ナーセリー
ポット苗(小さいポットに入った根鉢つきの苗)
山陽農園、天香園、前島園芸
裸苗(土が全くついておらず根が露出している苗。水分を保つためにミズゴケをからませてその上からビニールで覆っている)

という形態で苗が送られてきます。
(大体サイト上に書いてあるので買うときは確認すると良いと思います)
(また、植物の種類によって同じ業者でも形態が違うかもしれません。未確認です)

まあとにかく、苗木にはポット苗と裸苗があるということが重要です。
しかし当時の私はポット苗しか購入したことがありませんでした。
そしていろいろな書籍やネット上の情報を見ると植え付けのやり方として次のようなことが書かれていました。
「植え付けるときには根を広げます。」
「太い根を切り詰めて発根を促します」
「傷んでいる根や長過ぎる根は切ります」
決定的だったのが、多くの書籍において、裸苗の植え付けの解説だけがのっていてポット苗の植え付けについては触れられていないという事実です。
これらのことから私は「今までは根鉢を崩さずにそのまま植えていたけど、ポット苗も裸苗と同じ状態にしなければいけないのか。根洗い※という手法もあることだし思い切りいじっても大丈夫なのかな」と考え、ポット苗の根鉢を崩して土を綺麗に取り去り、根を切って植え付けました。
(※根洗いとは根鉢を洗うことではなくこういうことらしいです)
しかし、これは完全な間違いだったのです。
ちなみに私は大関ナーセリーから購入したシャーロンズデライトとオセージでこの植え付け方を実践しました。11月に植え付けたので外見に変化がなくても「冬の間動きがないのは当然だろう」と思い特に気にしませんでした。しかし、やがて春が来て他の植物が動き始めたにもかかわらずシャーロンズデライトとオセージだけがなぜかびくともしません。そして枝の先端がだんだんと枯れ込んできたのを見て流石におかしいと思い、ネットで植え付けについて調べなおしました。
すると、「植え付け時、植物の種類によっては根をいじられるとダメージを受けてその後の成長が劣る」という記述を見つけました。また、「植え付け時にはなるべく根をいじらないようにする」というはっきり私のやった手法を否定する記述もいろいろなところで見られました。
(例えばここ)

結論をいいますと、ポット苗は基本的に根鉢をいじらずにそのままの状態で植え付けるのが正しいようです。いろいろいじっていいのはすでに土がついていない裸苗だけなのです。ほとんどの方は当たり前に思うかもしれませんがこのこの答えにたどり着くまでに私は結構時間がかかってしまいました・・・。
推測するに、園芸のプロが扱う苗木は基本的に裸苗で、それゆえに裸苗の植え付け方法しか書いていないということではないでしょうか。
勝手に裸苗の手法をポット苗に適用してしまった私が悪いのですが、園芸初心者にとっては少しわかりにくいのでそのへんの区別を明確にしてほしいですね。ひとこと「これは裸苗の植え付け手法で、ポット苗はそのまま植え付けて下さい」と書いておいて欲しかったです。